ロードバイクは長い距離をいかに速く
走る事ができるか、を追求した道具です。
逆にマウンテンバイクはその名の通り、
山の道なき道を走破する為の道具です。
一見、共通点がない様に感じますが、
プロ選手の中にはマウンテンバイクから
ロードバイクに転身して活躍している人も
います。ツールドフランスでスプリント賞を
7回獲ったペテル・サガンはマウンテン
バイクのジュニア部門で世界チャンピオン
になっています。
マウンテンバイクは山を走ります。
山の道は舗装道路と違い、平らな道は
ありません。砂利、砂、泥、石の道が
入り混じったデコボコでうねった道が
歩道橋の上り下りくらいの斜度で続きます。
そんな道を足をつかずに上り、カーブで
曲がりきれず崖に転落しない様に走る為に
重心を意識的に前後に移動させる事が必要
になってきます。急な上り坂ではロード
バイクと同じ重心だと重力に負けて前輪が
浮いてしまいますが、重心を前に意識的に
移動する事でそれを防ぎ、両輪に等しく
力が加わります。逆に急な下り坂では、
後ろに重心移動しないと、軽くブレーキを
かけただけで後輪が浮き上がり、1回転で
転倒することになります。また、カーブを
曲がりきれずオーバーランしない為に、
「コーナー前にしっかり減速する」といった
原則を学んで、スピードをコントロールして
曲がるスキルを身につけることができます。
マウンテンバイクの種類
一般人が抱くマウンテンバイクのイメージ
- ゴツゴツのタイヤ
- 真っ直ぐなハンドル
- サスペンションが付いたフレーム
ですが、用途に応じて使用するフレームが
違います。現在のマウンテンバイクは
フロントフォークにはサスペンションが
標準でついているハードテイルバイクと
リアタイヤとフレームを繋ぐ箇所にも
サスペンションがつくフルサスペンション
バイクがあります。フルサスペンション
バイクはダウンヒルやエンデューロに
使用します。
ダウンヒルは文字通り、山の頂上から麓まで
舗装されていない岩場や崖などの落差のある、
けもの道の様な道を下ります。
前後のサスペンションで、悪路の衝撃を吸収
して直に体に伝わらない様になっています。
エンデューロは長い距離を1日もしくは数日
かけて走る競技です。車で言うと世界ラリー
選手権のような「持久力」も必要になる競技
です。多彩なコースを何コースも走り、合計で
タイムを競うためオールラウンドな走破力が
必要なことからフルサスペンションバイクが
使われます。
悪路の衝撃を和らげ、オールラウンドに使える
マウンテンバイクはフルサスペンションバイク
ですが、ハードテイルバイクに比べ高価な事、
重い事が欠点です。
ハードテイルバイクはリアサスペンションが
ありませんが、林道や未舗装路をゆっくり
走る事に向いています。また軽量なので
街乗りにも使えます。また、モデルによって
10万円を切る安さで購入できるのも魅力です。
10万円以内で購入できるマウンテンバイク
フルサスペンションのマウンテンバイクは
最低でも20万円以上しますが、ハードテイル
は主要メーカーでも10万円を切るマウンテン
バイクを発売しています。(画像はすべて
公式サイトより転載)
GIANT TALON 60,000~100,000円(税抜)
27.5インチ アルミハードテイルMTB「タロン」。
新採用の軽量ALUXXフレームで振動吸収性や
路面追従性が向上。さらにフレームサイズに
応じた二段階のフロントサストラベル、
2.4インチ幅のタイヤクリアランスなど幅広い
ライディングスタイルに対応しています。
27.5インチとはホイールサイズで、この他に
29インチ仕様があります。ホイールサイズが
大きいほど走破性に優れますが、小回りが
効かない事、体の小さい人は扱いにくく
なるのが欠点となります。27.5インチは
体が小さくても扱いやすく、小回りも効く
ので、初めて山を走る人は27.5インチの
バイクを選ぶのがいいです。
ギアを1×10速にしたことで
軽量化とチェーントラブルの軽減を図って
います。
GIANT ATX 54,000円(税抜)
軽量アルミフレームに、75mmトラベルの
サスペンションフォークや21速ギア、
制動力の高いディスクブレーキなど、
スタンダードで扱いやすいパーツで走破性と
コントロール性を両立。ダートから舗装路
まで対応するセミブロックタイヤと便利な
キックスタンドを標準装備し、内蔵式
ケーブルで見た目もスポーティな
オールラウンドMTB。
スペシャライズド PITCH 83,600~64,900円
A1高品質アルミニウムフレームと27.5インチ
ホイール、サンツアーエアサスペンションを
用いています。ギアを1×10速にしたことで
軽量化とチェーントラブルの軽減を図って
います。
スペシャライズド ROCKHOPPER 84,700~64,200円
こちらのモデルは29インチと27.5インチの
異なるホイールサイズの展開があります。
PITCHと違う点はギアが2×9速になっている
事です。
MERIDA BIG NINE(SEVEN)シリーズ 84,900円~64,900円
こちらも29インチと27.5インチの展開が
あるので体格に合わせたバイクを購入
できます。MERIDA本社工場で最新の
テクノフォーミング製法によって製造
されたアルミニウムフレームを採用。
レーシングバイクの開発で培った技術を
投入したフレームとフロントサスにより
妥協のない走りを実現したハイコスト
パフォーマンスバイクとなっています。
ギアは1×10速と2×10速の仕様があります。
おわりに
私もMERIDAのマウンテンバイクを
持っています。山に行く機会がまだ
少ないですが、ロードバイクとは
違った楽しさがあります。これから
紅葉の時期となるので、紅葉狩りを
兼ねた山走りはどうでしょうか?