UCIが大会におけるジュニアのギア規制を
廃止する事となりました。
規制とは「男女ジュニアが大会で使用できる
ギアは、最も重いギアでペダル1回転あたりの
走行距離が7.93mになるようにしなければ
ならない」というものです。タイヤの大きさ
により、使用できるスプロケットやチェーン
リングに違いはあるものの、一般的な
タイヤサイズ (700x25c)であれば50×14T
フロント50のチェーンリング、リア14Tの
スプロケットまでしか使えませんでした。
2-ROA-20230101-E_amendments_on_01.01.2023_-_updated_22.06.20222.2.023の項目がジュニアで使用できる
ギア比について規定していましたが、
2023年1月1日からそれらが廃止になると
して取り消し線で取り消されています。
なぜ男女ジュニアではこのような使用
できるチェーンリングやスプロケットに
制限を加えていたかと言うと、
「筋力(トルク)を重視した運動は
負荷が高いのに対して、柔軟性
(ケイデンス)を重視した運動は
負荷が低い」ので、重いギアを使うと
発達途中の体に悪影響がでる、という
考えが一般的だったから、経験不足の
内に時速50km以上のスピードを
コントロールできないのではないか、
という考えから導入されたとも
言われています。ところが、機材の
進化やトレーニング技術の向上により
それらの理由は逆に成長を阻害している
のではないか、という意見が多くなって
きました。そこでUCIとフランスが共同で
調査を行ったところ、ギア比が規制されて
いるジュニア大会より大人との混合レース
の方がケイデンスが高かったという結果が
でました。→ソース(フランス語)
また、コロナ禍によるサプライチェーンの
混乱でジュニアが用いるスプロケットや
チェーンリングの供給が壊滅した、という
のも規制撤廃を後押しした、との事です。
おわりに
ジュニア部門の規制撤廃により、より
ジュニア育成の重要性が増したのでは
ないでしょうか。