日本では車と自転車との衝突事故で
どちらが悪いかが時々議論となりますが
アメリカでは牛と自転車がぶつかった事に
より、レースの存在意義が問われる事態に
なっています。
私有地の牧場を舞台にしたグラベルライドで牛に突進され、3人がケガ。
https://twitter.com/cyclingtips/status/1493287832324038657
衝撃的な映像です。前を歩いている
牛に気づいたライダーがスピードを
緩めつつ近づいた瞬間に牛が自転車
ごとライダーをかちあげます。
転倒したライダーは起き上がるものの
突進してきた牛に第二撃を食らって
吹き飛びました。その後の画像はない
ものの、牛も離れて行っているので、
第三撃はなかった模様です。
まさにこんな感じです。
この画像のライダーは幸いにも
むち打ち症だけで済んでおり、
そのまま完走しています。この他に
数件、牛との接触がありリタイアした
ライダーもいたとの事です。
この牛は体重がおよそ680kgほどあり、
軽自動車と同じくらいです。衝突の
スピードがそこまで速くなかった事、
車と違い、衝突した面積が小さかった
のがケガの程度が低かった要因と
思われます(下が柔らかい牧草地だった
事もよかったかもしれません)
牛の習性を理解していれば防げた事故だった?
牛は草食動物なので自分を襲う外敵に
対してかなり敏感に反応する習性が
あり、急に近づいてくるものや目の前で
動くものに対して反射的に攻撃する
そうです。(闘牛はこの習性を利用
している。赤い布を見て興奮している
のではなく、目の前で動く布に反応
している)この事故はライダーが牛が
反応する手前で止まっていれば防げた
可能性がありました。
自然の中で走るならある程度のリスクは覚悟する
今回の事故を受け、様々な意見があり
「牛の危険性を事前に伝えなかった
主催者が悪い」や「軽々しく牛に近づいた
ライダーこそ非難される」という双方の
過失を問う声が挙がっています。
個人的な意見としては、自然の中で走る
のはそれ相応のリスクがあり、動物の
テリトリーで活動することになるので、
動物の習性はある程度把握していた方が
いい、と考えています。日本だと林道を
走るうえで危険なのは熊ですが、熊に
出会ってしまった時の対応は環境省が
PDFを出しているので、そちらを
参照ください。
文書名full