今回も道路交通法と自転車の関係を紐解いて
いきます。
自動車の場合、スピード違反や駐車違反などの
交通違反をした時は警察官が色のついた紙に
当てはまる違反を記入して渡します。これを
「交通反則通告制度」と言います。
青い紙は「交通反則告知書」といって、本来
道路交通法に定められている刑事罰を受ける
べき違反が軽微な場合、反則金を納付すれば
刑事罰を科さなくてもいいものです。一般に
「青切符」と呼ばれるものです。
赤い紙は「告知票・免許証保管証」といって
反則行為に当たらない重い違反が対象となり
こちらは罰金扱いとなり、裁判(即決や
略式)を経て前科がつきます。一般には
「赤切符」と呼ばれます。
これらは道路交通法で定められているので、
軽車両の扱いの自転車にも同じ扱いとなるの
でしょうか?
自転車の違反は即・刑事罰(前科もち)
道路交通法125条には「反則行為」の適用
範囲は軽車両を除く、とあります。自転車は
軽車両の扱いになるので交通反則通告制度が
適用されず、道路交通法に違反した場合、
軽い違反でも刑事罰が科される事になります。
(赤切符と同じ扱いになる)
もっとも、最近まで自転車の運転者に対して
刑事罰が科されることはほとんどありません
でしたが、ピストバイクの公道での無謀運転
や、ながらスマホの事故が多発した事をうけ
取り締まりは強化されてきています。
刑事罰が科せられる違反は4つ
人身事故を除き、自転車に乗って違反した場合
に刑事罰を科せられる違反は以下の通りです。
- 警察官のする通行方法指示違反
- 制動装置不良自転車運転
- 酒気帯び運転
- 道路における危険行為の違反
警察官が行う交通整理や規制を無視したり
故意に守らない、ノーブレーキ車、酒気
帯び、危険行為(ながらスマホやイヤホン
で音楽などを聴きながらの走行)を行った
場合が対象です。
おわりに
自動車に比べ、交通弱者のような見方を
されがちですが、自転車も車両の扱いです。
特にロードバイクは時速30kmは簡単に出す
事ができますし、下り坂は車に近いスピード
になります。自転車での事故や違反をした
場合は即刑事罰という厳しい罰則がある事を
肝に銘じて、安全に楽しみましょう!