ロードバイクに様々な電子機器が搭載
され、乗っている人の心拍や消費カロリー、
ペダルの回転数や速度、果ては自転車を
進ませるパワーまでリアルタイムに測定
できるようになっており、現在それらの
進化は続いています。
その中でパワーを測定するパワーメーターは
トレーニングに必要不可欠となり、様々な
バージョンが発売されています。
しかし、それらの機材は自転車に取り付ける
事が条件で、一度取り付けると取り外しに
手間がかかる、もしくは取り外せない等、
使い勝手はいいとは言えません。
そんな中、Icon Health and Fitness社が
シューズのクリートに取り付けるパワー
メーターと思われる特許を出願して
いました。
クリート(シューズ)にパワーメーターを取り込むメリット
- 自転車を数台所持していても、パワーメーターの追加購入、パーツの交換が不要
- レンタルサイクルでもクリートが合えば利用できる
- 新しい自転車(パーツ)にアップグレードしてもパワーメーターを追加購入しなくてもいい
Icon Health and Fitness社はアメリカ、
ユタ州に本社を置くジム用品販売で
年商10億ドル規模のグローバル企業です。
彼らは2019年7月にある特許を出願し、
2020年1月に公開されています。
表紙文書名0 (1)
センサー部
専用のシューズを使用しますが、ペダルも
SPD-SLやSPD、スピードプレイにも互換性が
あります。
ふた電池
しかし、このパワーメーターが実用された
場合、専用のシューズが必要になる可能性が
あります。理由はパワーメーターを動かす
バッテリーの収納場所が限られる為です。
開発の目的はフィットネスバイクのコストダウンか?
このメーカーはロードバイクやマウンテン
バイクに関わってはおらず、フィットネス
機器の販売を主に行っているため、エアロ
バイク等のジム用品のコストダウンを
狙って特許を出願した可能性があります。
通常ならエアロバイクにはパワー測定機器と、
その数値を表示するモニターが搭載され
ますが、パワーメーターがクリートに
搭載されれば、その測定機器は必要では
なくなります。表示するモニターも、
アプリがあればスマホやスマートウォッチ
に表示できるので必要ありません。
シューズに取り付けるパワーメーターは今後どうなる?
特許を出願したIcon Health and Fitness社が
新しいパワーメーターをひっさげて参入して
くるかは、未知数です。
独自にパワーメーター、ペダルを開発、販売
しているシマノやTIMEペダル部門を買収した
SRAMなら、今後シューズに取り付ける
パワーメーターを開発、販売する可能性は
あります。特にシマノは圧力で充電する
技術を特許出願しています。
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おわりに
新しい技術が続々と開発され、ひと昔前は
手が出なかったパワーメーターも、種類も
増えて値段もかなり下がってきています。
シューズに取り付けるパワーメーターが
普及すれば、さらにパワーメーターを使う
人が増えてくるでしょう。