シマノが新たなコンポーネント、変速比を
自由に変更できるコンポーネントを出願
しているようです。
新型デュラエースの情報がないか、特許庁の
サイトを巡っていると
「自転車用ドライビングシステム、
および自転車用フロントスプロケット」
という特許が出願されていました。出願日は
令和元年6月ですが、公開日は令和3年1月に
なっています。概要を見ると「広範囲で
変速比を円滑に変更できるシステム」
との事。
フロントシングルだが、リア14段で幅広いギアをカバー
全体図1~4簡単に言うと、このシステムは
「フロントシングルで、チェーンを移動
させずにチェーンリングを動かして多段
変速を行う」です。
クランクアームは動かさずにチェーンリング
だけ動かすとはどういうものか?資料を
見てみましょう。
変速機構クランク軸からクランクアームは完全に
独立しています。そして可動部からも
クランクアームが独立しているのが
わかります(可動部がCの形でクランク
アームに干渉しない様になっている)
フロントチェーンリングの位置を
変えてもクランクアームは独立して
固定されているため、ペダリングが
乱れる事はありません。
リアスプロケットは脅威の14枚と
なっており。推奨ギア比は3.4以上と
なっています。
ちなみに推奨されるギアの刃数はフロントが
58Tの場合、リアは12-13-14-15-17-19-21-23
-25-28-31-34-38-42で3ギア比は3.5となって
おり、フロントが43Tの場合は、10-11-13-15
-17-19-21-23-26-29-33-37-42-47となっており
ギア比は4.7となっています。
リア変速に応じてフロントチェーンリングが動くという挑戦的な試み
フロントシングルの利点は何と言っても
チェーン落ちがない、という事でしょう。
また、フロントの変速が必要ないので、
STIの軽量化も可能になります。Di2なら
バッテリーも長持ちします。欠点はリアの
スプロケット枚数が多くなるので後輪の
重量増です。また。クランク型パワー
メーターとの相性も良くないと考えます。
その名はFREE SHIFT・・かも
同じく特許庁のサイトは、商標登録も見る
事ができ、つい最近シマノは「FREE SHIFT」
と言うロゴを登録しています。
「二輪自動車・自転車並びにそれらの部品
及び附属品、電動アシスト自転車並びにその
部品及び附属品、自転車用推進装置」となって
いるので、ほぼ間違いないとは思いますが・・。
おわりに
新型デュラエースの陰でひっそりこのような
製品の開発を行っていたのは驚きです。
シマノが本格的にフロントシングルに
力を入れる事になれば、かなり面白い
事になりそうです。