今回もロードバイクを始めたい人に読んで
もらいたいマンガを紹介します。今回で
最終回となりますので、よろしくお願い
します!
のりりん イブニングKC 鬼頭莫宏 著 全11巻
「なるたる」「ぼくらの」などをアニメ化
もされたマンガの作者の作品です。上記の
2作品が少年少女が殺したり殺されたりする
SFものだったので、初めて見た時は2作品
とのギャップに驚かされます。もともと
作者の趣味が自転車との事で、登場する
自転車もメジャーなメーカーからかなり
マニアックなメーカーなど様々です。
ストーリーは自転車嫌いのサラリーマンが
あるきっかけで自転車好きの女子高生と
知り合い、その母親に半ば強制される形
で自転車と付き合い始めます。その中で
主人公の自転車に対する意識も徐々に
変わりはじめ、ある勝負に負けてから
本格的に自転車に向き合うようになり、
それにつられて彼の友人たちも同じ
ように自転車に乗り始めます。
彼を自転車に引き込んだ女子高生の
家はラーメン屋でそこの常連でも
あるサイクリストからロングライド
やレースについて教わりながらも
どうしても自転車を好きになれない
主人公の前に、ロードレースのプロ
となりフランスに渡っていた中学校
時代の同級生が現れ・・・。
詳しくは実際に手に取って確かめて
ください!
登場する機材がマニアック
あまり詳しく解説されないのですが、
このマンガは作者の趣味なのか、
かなりマニアックな機材が登場します。
1話目からこれです。ロータスT-110。
今は国際的なルールで禁止されており、
レースでは絶対に見ることができない
フレームです。通常のフレームは、
シートチューブとトップチューブ、
ダウンチューブがあり三角形の形を
なしているのですが、このバイクには
それがありません。ただ速く走るため
に作られたバイクです。
次に出てくる特徴的なバイクはコレ。
ケストレル500sci
これは上にあげたバイクとは逆に
シートチューブ(サドルからまっすぐに
伸びる部分)がありません。ケストレル社
はカーボン技術の最初期からカーボンの
フレームを作り続けている名門です。
ロードレースではその特異な形状の
フレームは使用できませんが、その規制が
ないトライアスロンでは人気のフレーム
メーカーです。
作者さんの趣味の良さがにじみ出てます。
ロードバイクの歴史や取り巻く環境などを細かく説明
普通のロードバイクマンガと違うのが、
レースなどの場面がほとんどなく、
ロードバイクの種類や組み立て方、
選び方などを事細かく説明する場面が
多い点があげられます。
登場するバイクはマニアックですが、
説明はいたってマジメです。
ロードバイクの組み立て方まで丁寧に教え
てくれるママ、最高です。
ロードバイクブームの功罪について説明
したりしています。
今までの「ロードバイクは楽しい」と
単純にとらえるマンガとは一線を画す
作品だと思います。
あと、作者も自転車が趣味という事で
よくわかっている、という事を
キャラクターに代弁させています。
全11巻と読みやすい本数なので、ぜひ
作品を手に入れて見てください!