ツール・ド・フランス開幕直前の6月28日に
UCIは「コロナウイルスの大流行に伴う
自転車競技の開催に関する規則」を更新
しています。
ヨーロッパではコロナ対策が徐々に緩和
されはいるものの、依然として選手や
スタッフに感染が広がっており、レース
中の感染により選手やチーム自体が撤退
するケースが相次いでいました。
変更点は以下の通り。
・必ず行わなければならない措置
レース開始の2日前に、チームの全メンバー(選手およびスタッフ)に対し、少なくとも1回の抗原検査陰性を提示すること。
大会の休息日(移動日を除く)には、全チームメンバー(選手およびスタッフ)、コミッセール(国際および国内)、UCI技術代表、アンチドーピング・コントロール担当者のCovid-19抗原検査を実施すること。
チーム内でコロナ陽性者が確認された場合(ライダーであれスタッフであれ)、当該症例を隔離する可能性を決定することは、利用可能な臨床的要素に基づき、当該チームドクター、大会のCovid-19ドクター及びUCIメディカルディレクターが一括して行うものとする。
・実施を強く推奨する措置
レース前の5日間、チームとプロトンのバブル(選手やスタッフを外部と接触させないようにする方法)形成に不可欠なウイルス感染の有無を確認するため、チームメンバー全員(選手とスタッフ)を対象に毎日抗原検査を実施すること。
レース期間中、できれば毎日、少なくとも2〜3日おきに、チームメンバー(選手を除く)、コミッセール(国際および国内)、UCI技術代表、アンチドーピング・コントロール担当者に対する抗原検査を行うこと。
・今回の変更により廃止された措置
「7日以内にPCR検査で2名以上の選手が陽性となった場合、主催者はそのチームをレースから除外することができる」
PCR検査が必要かどうか、医師は以下の
問診票を使用して判断するとの事。
38度以上の発熱 | 4点 | 7点以上→感染の可能性が高くPCR検査が必要 |
咳、呼吸困難 | 4点 | 4~6点→状況に応じてPCR検査 |
異常なだるさ | 4点 | 3点以下→感染の可能性は低い |
味覚障害 | 3点 | |
鼻づまりやのどの痛み | 2点 | |
嘔吐・下痢・ | 2点 | |
ひどい筋肉痛 | 2点 | |
ひどい頭痛 | 1点 |
より厳しい感染対策を行う事で、
コロナ陽性者が出たチームが主催者側から
除外される、という措置が廃止されました。
ツール・ド・フランスのような世界規模の
大会でチームごと撤退されれば収入面での
打撃は計り知れない程の損失が予想される
ので、万が一感染が発覚しても選手や
スタッフだけでなく主催者も守る為の
緩和と言えるでしょう。
おわりに
これから長いレースが始まります。
選手やスタッフの方々にはコロナに
負けずにツールを完走して欲しいです。