ロードバイクはフレーム素材の進化により、
軽量になり、空力性能も向上しています。
少しクランクを回せば時速30~40kmは
平気で出せるようになり、下りでは自動車
なみのスピードがでます。
自動車やバイクでは安全対策のために
様々な機材が開発され実用化されていますが
ロードバイクに乗っている人間を守る機材は
ヘルメットのみ(それも20年前にようやく
義務化された)でした。現在は様々な
メーカーがそのヘルメットに安全対策の
機能を持たせようとしています。
OAKLEYはヘルメットをスマート化し緊急搬送時のリスク軽減を図る取り組み
サングラスメーカーのOAKLEYは、
2023年春に発売予定のヘルメットに
個人の安全情報を保存できる機能を
搭載予定です。
スウェーデンの企業であるTwiceme
Technologyとの提携により、保険情報、
緊急連絡先、アレルギーなどのデータを
専用アプリを通じてアップロードする
ことができるようになっています。
緊急搬送時に救急隊員がヘルメットの
専用アプリのマークにスマートフォンを
かざすことで、これらの情報にアクセス
することができ、適切な処置が可能に
なります。
POCはヘルメットにエアバックシステムを搭載
サイクリングとスノースポーツの
ヘルメットブランド「POC」は、
自動車安全システム会社の
「Autoliv Inc.」と提携し、自転車
ヘルメット用のエアバッグ技術を
研究・開発中です。実験の様子は
→こちらから。
セダンタイプの自動車と衝突した場合、
自転車に乗っている人はボンネットに
乗り上げて頭からフロントガラスに
衝突します。自動車が止まった時に、
身体は路面に落ちますが、その時も
頭が路面に打ちつけられます。
理由は、頭部は体重の約10%の重さが
あり、首だけで支えられているだけ
なので、衝撃があった時に衝撃に
負けてしまうからです(柔道の受け身も
頭を畳に打ち付けられない為に手で、
衝撃を和らげている)
POCが開発したヘルメットは、
ヘルメット素材の上にエアバッグを
設置、エアバッグが頭部がフロント
ガラスや路面に激突した際の衝撃を吸収
し、その下にあるヘルメット構造でも
衝撃を吸収する二段構えの対策を取って
いる。両方の吸収技術を組み合わせる事で
時速20kmで衝突した際の中程度(軽い
脳震盪)から重度の頭部損傷(AIS 2+)を
負うリスクを80%から30%に減少すると
メーカーは推定しているそうです。
おわりに
頭部外傷は死に至るケガである事は
もちろん、生き延びたとしても
高次脳機能障害などの生活に支障が
でる後遺症が残る可能性が非常に
高く、本人だけでなく家族にも非常な
負担となります。走る時は無理をせず
余裕をもち、道路の先を想像しながら
走って、安全に行きましょう!