2月8日にシマノの2021年12月期
決算短信が発表になり、総売上は
前年同期比の145%、営業利益
(本業で稼いだ利益)は前年同期比で
179%、経常利益(本業外の利益を含んだ
総利益)は前年同期比で187%の大幅増収
増益となりました。
自転車部品部門は欧州、北米での自転車需要の高まりが売上、利益を押し上げた
新型コロナウイルス感染拡大を契機とし、
ヨーロッパ各国が強力に自転車推奨政策を
推し進めた事から、作っては売れる状況が
続いており、欧州は常時在庫が枯渇状況と
なっています。北米市場も同様です。
逆にアジアや中南米市場は環境意識の
高まりが欧米に比べて鈍く、国の取り組みも
同様の為、サイクリングブームの沈静化に
より、在庫が適正に市場に出回るように
なったと報告されています。
売上高は4436億7800万円で前年同期比を
149%、営業利益は1251億4600万円で
前年同期比を183%上回りました。
シマノの総売上と利益のおよそ8割を自転車
部品が占めており、言い方は悪いですが、
コロナウイルス感染拡大はシマノにとって
カミカゼと言って過言ではないでしょう。
ロックダウンによる工場閉鎖がなければ更に
売上と利益を伸ばしていた可能性が高いです。
(ちなみに釣具も密を避けるアクティビティ
として人気は継続しており、売上高で
前年同期比128%、営業利益で前年同期比
162%を計上しています。)
2022年度は売上高、利益ともに前年同期比を下回る恐れあり
2021年は新型デュラエースとアルテグラを
導入した事もあり、初物好きがこぞって
購入した事で売上が伸びたと考えます。
近年の半導体・電子部品の不足や原材料の
価格上昇で様々な商品が値上げを発表して
いて、当然自転車部品もその後を追うで
しょう・・と書いていたら本当に値上げ
しやがりました。
決算で増収増益だったものの、景気の先行き不安定さや、需要の減少を見越しての値上げ?デュラエースやアルテグラは高くなっても一定数の需要はあるから…。
シマノ、高級自転車向け変速機5%値上げ 原材料高騰で: 日本経済新聞 https://t.co/HdHNoE8Nj1
— yamadai@ロードバイクに乗るアラフィフおじさん (@yamadai606) February 9, 2022
シマノ売上、利益とも大幅増収増益の
ニュースは新聞各社が伝えており、
チャリダーから一般の人にまで知れ渡って
いるこのタイミングでの値上げは・・。
「そんだけ儲けてまだ値上げすんのか!」
「値上げする暇があるなら頼んでたパーツ
早く持ってこい!」「もうSRAMに乗り換え
るぞ!」という怨嗟の声が聞こえてきそう
です。少なくとも、すでにロードバイクや
マウンテンバイクを持っている人は新しく
コンポーネントを交換しようとは思わない
でしょう。そのため、来年度は今年度の
勢いはなくなると予想します。
おわりに
三密を避けるために自転車を始めて、
結果電車や車通勤より維持費がかかる
なんて本末転倒もいいところです。
大多数の人の生活の様々な面に重く
のしかかるコロナウイルスで儲けて
更に値上げというのも業腹ですが・・。