日本ではスペシャライズドとの契約が
解除になったお店がある一方、アメリカ
では、店ごとスペシャライズドに身売り
を検討するお店も。
ミシガン州のマクレーンさん(63歳)の場合
スペシャライズドが既存の小売店の買収に動いているようだ、との記事。
既存のお店を買い取ってスタッフ丸抱えでもコストは少なく済みますよね。販売はオンラインで、届け先をお店にしてフィッティングから組み立てまでやれば在庫抱えなくても済む。小売店はフィッティングと試乗に特化していく。 https://t.co/iYpnNn4OZo— yamadai@ロードバイクに乗るアラフィフおじさん (@yamadai606) September 24, 2021
ミシガン州で自転車ショップを数店経営する
ボブ・マクレーンさんは、商売のかたわら、
トレイルの整備や大会の招致、運営に
積極的に関わり、地元を他の州からも
ライダーが集まるマウンテンバイクの街に
育て上げました。しかし、コロナ禍による
自転車人気で需要はあるものの、商品がない
現状を憂慮したマクレーンさんは、長年の
ビジネスパートナーであるスペシャライズドに、
店舗や従業員を含めた身売りを提案し、合意に
至ったとしています。
(スペシャライズド側からは正式な発表は
今のところないとの事)
マクレーンさんは「63歳でもまだ5年、10年は
やっていく自信はある。ただ、頼んだ部品や
自転車がなかなか来ない現状を考えて潮時
だと思った。」と話しています。
地元の優良店を傘下に収める事で人件費や宣伝費を抑える考えか
この記事から見えるのは、スペシャライズドが
既存の優良店(売上やスタッフの質、立地)を
取り込み、自社製品の宣伝や販売を展開して
いこうとしている事です。新規店舗を開店
しようとすれば、スタッフの確保や教育、
宣伝費、工具類などの機材を揃えるコストや
時間がかかります。既存の店舗をスタッフや
機材ごと取り込めば、問題解決です。
また地元のお客さんにとっても、屋号は
変われど店の場所やスタッフは変わらない
ので、同じように付き合う事ができます。
記事では、トレックがアメリカの小売店の
買収を加速している事に対する対抗措置
ではないか、との見方もあるとしています。
将来的には対面販売からオンラインショップへの転向が予想される。
日本のスペシャライズド取り扱い店の
契約解除の件もありますが、売上が
メーカーの目標に届かない店舗へ
少ない在庫を振り分ける余裕はない、
という事なのでしょう。
マクレーンさんは記事の中で、
「この(世界的な品薄)状況は、
2~3年は続くだろう」と話しています。
予想ですが、今後の販売はオンライン
に集約され、購入した製品は、契約した
店舗に届けられて、フィッティングから
組み立て、アフターケアまで行われる
体制になるのではないでしょうか。
店舗はモデルルーム的な扱いとなり、
フィッティングや試乗の取り扱い、
洗車やオーバーホールなど、技術を
売りにしていくのではないでしょうか。
おわりに
コロナ禍ですべてが変わってしまい、
自転車業界も例外ではありません。
お店を取り巻く環境や決まり事も
変わっていくのでしょう。