シマノの新型デュラエースがワイヤレスに
なるかどうか色々言われている中で、着々と
ワイヤレスシフトのノウハウを蓄積している
メーカーがアメリカのSRAMです。
SRAMはアメリカのコンポーネントメーカー
SRAMは独自の変速機構「ダブルタップレバー」
(1つのレバーでシフトアップ、ダウンを
行う。ちなみにシマノのSTIはブレーキレバー
がシフトダウンレバーを兼ね、もう一つの
小さいレバーでシフトアップをする)で、
シマノ、カンパニョーロに次ぐ第三の
コンポーネントメーカーとしてロードレース
に登場しました。
機械式変速のころは通好みのメーカーとして、
他のメーカーに比べると少数派でしたが、
電動式変速に無線を採用した事で、一気に
他のメーカーを脅かす事になりました。
「SRAM e TAP」の登場です。
電動変速ではダブルタップを変更し、
左レバーでシフトダウン、右レバーで
シフトアップ、両シフター同時押しで
フロントが変速する独自の変速方法を
取り入れています。
ケーブルの取り回しを考えなくていいので
組付けが非常に楽になる事、バッテリーが
フロント、リアそれぞれに必要だが、共通
規格なので万が一片側のバッテリーが切れても、
もう一方のディレイラーは操作可能、予備
バッテリーとしても持ち運びが容易という
ユーザーフレンドリーな作りとなっています。
(シマノのDi2は1つのバッテリーで2つの
ディレイラーを動かすので、バッテリーが
切れると変速自体ができなくなる)
e TAPのグレードはフラグシップのRED、
セカンドグレードのFORCEとありますが、
今回、新たにエントリーグレードである
RIVALが追加される、との情報が海外サイトで
ありました。
連邦通信委員会は申請された新たなシフトレバーを承認。しっかりとRIVALの名前入り
(FCCのHPにリンクされています)
AIREAとは、eTapAXSグループセットに
使用されるSRAM独自のワイヤレス無線
プロトコルに付けられた名前です。
BLEとは「Bluetooth Low Energy」の略で
Bluetooth 4.0から追加された低消費電力
通信モードです。
RIVAL-ED-HOOD-R-CERT-DRAFT-1-5078947(FCC HPより)
ワイヤレスシフトのエントリーグレードとして顧客取り込み、上位モデルへのアップグレードを見越している?
ワイヤレスシフトに興味があるけど、
いきなりミドルグレードは高くて手が
出しにくい、と考えている層を取り込み
する意図が見えます。そしてあわよくば
上位グレードへの買い替えをしてくれる
のを期待する、と。
SRAMのコンポーネントは互換性にも優れ
シマノのように、旧グレードとの互換性を
スッパリ切るようなことは考えていない
でしょう。
おわりに
どうしても後発組なので、シマノやカンパ
に慣れた人にはとっつきにくいかもしれない
SRAM。しかしアメリカらしい、フロンティア
スピリッツにあふれたメーカーです。
今後の動向に要注目です。