5月に入り、山も緑が映える頃ですが
そうなるとウザいのは虫です。
特にアブや蚊はハァハァ言って坂を
登る私たちに遠慮なく近づいてきて
露出している首まわりやスネに容赦
なく吸いつき噛みつきます。
休憩中も同様で、気が付いたら皮膚が
真っ赤に腫れあがっている事も。
それを回避するため、虫よけは必須ですが
どんな虫よけがいいのか調べてみました。
戦場で生まれた虫よけ成分「ディート」成分配合の商品はかなり強力
アメリカ軍が太平洋戦争のジャングル戦で
マラリアを媒介する蚊やダニから兵士を守る
為に開発したのが「ディート」と呼ばれる
化合物です。
「N,N-ジエチル-m-トルアミド」が
ディードの正式名称です(赤線で
引いた成分。)
兵士の間では「バグジュース」と呼ばれ
ベトナム戦争では上の画像のような容器に
入れてヘルメットのバンドに挟んでいる
のを映画でも見る事ができます。
日本でも2016年以降、ディード成分が
30%配合された高濃度の虫よけ剤が
認可されています。
ディードが30%配合されている虫よけの
効果はおおよそ8時間ほど持続するとの
事です。ただしその強力さから、
アメリカのCDC(疾病予防管理センター)
では以下の注意点を挙げています。
- 飲んだり吸入したりしないよう注意が必要。
- 特に乳幼児に対し使用する場合は手のひら、顔(特に目、口)を避ける。
- 乳児は、大人の手のひらで薄く延ばし、これを塗る。
- 子供同士で虫よけ剤を塗ったり、スプレーしたりさせない。
- 衣服へ塗る場合、内側(皮膚に直接触れる部分)へ塗布しない。
- 長時間塗ったままにしない。子供で約4時間、大人で約8時間程度を目安とする。さらに長時間の使用が考えられる場合は、濃度の低いものを使用するか、薄く塗る方法をとる。
- 帰宅後など、昆虫に接触する機会から離れた場合は、速やかに石鹸などを使い、洗い落とす。
- 虫よけ剤は、子供の手の届かないところへ保管する。
- 夏場など、日焼け止めと併用する場合は、日焼け止めを最初に塗り、その上に虫よけ剤を塗る。
Wikipediaより
ちなみに濃度100%のディード材は、
自動車の人工皮革のシートを溶かす程
強力で、プラスチックやレーヨンも
劣化させてしまいます。
あまりにも強力でアレルギーや肌荒れの
リスクが大きいため、ディードに変わる
成分が開発されました。
ディードの代替成分「イカリジン」
ディードと大きく違うのは皮膚刺激性が
なく臭いもマイルドで、繊維や樹脂、
プラスチックを痛めにくいので服の
上からでも使用できる点です。子供への
使用も制限がなく、WHO(世界保健機関)
からは「ディートの代替として同等、
またはディートより優れている」と
評価されています。
軍では20%配合の製品を使っている
そうですが、残念ながら日本で手に入る
市販品は15%が上限の様です。
なぜ虫が寄ってこないか、実はよく分かっていない
イカリジンとディートを使うと、
なぜ虫が寄ってこないか、実は
よく分かっていないとの事。
研究では蚊やアブの触覚をごまかし
吸血元の人間を認知できない様な
働きがあるかもしれない、という
ことまでしか解明されていない
そうです。
おわりに
とりあえず、効き目が強そうな
ディード30%配合の虫よけを試して
見る予定です。