7月26日に発表されたシマノの決算短信。
円安により日本経済は失速中ですが、
シマノに限っては追い風になっている
様です。
売上高、営業利益、経常利益とも前年比を2割前後上回る
欧米はロックダウンが終了し、
アフターコロナとなった影響で、
フィットネス企業が軒並み売り上げを
落としている中、シマノは好調を維持し
1月から6月までの売上、営業利益、経常利益
ともに前年比を上回っています。
シマノは今年に入りハイエンドコンポである
デュラエースとアルテグラを相次いで発表、
釣具でも汎用リールのフラグシップモデル
STELLAをモデルチェンジした事で、安定した
売上を上げる事が出来たようです。
地域別でみると、欧米ではE-BIKEの需要が
好調で、シマノの自転車部門の売上を
支えていると言っても過言ではありません。
一方、中南米やアジア地域での自転車に
対する強い関心は沈静化、中国のゼロ
コロナを目指して行われている厳しい
ロックダウンの影響や、ウクライナ
戦争による資源価格の高騰や素材不足に
より、自転車在庫の不足が響き、店頭
販売は低迷した、とシマノは分析して
います。
2022年12月期の経常利益を上方修正。その理由は・・
日本の景気低迷の原因の一つである
円安がシマノにとって追い風となり
経常利益を上方修正しました。
円安の場合、海外(ドルやユーロ圏)の
人たちは130円(138円)の価値のある商品を
たった1ドル(ユーロ)で購入する事が
できるので、日本製の商品を少ない投資で
どんどん購入できます。(逆に日本円だと
1ドルの商品を購入するのに130円も
払わないといけない)
そのため、ハイエンドコンポやリールが
バンバン売れるので、シマノも日本で
売るより海外に持って行って売った
方が得になります。円安は今後も続くと
判断しての上方修正なのでしょう。
そうなると、シマノが重視する市場は
2022年以降も欧米、という事になる
のは間違いありません。